乳幼児期は、人間としてさまざまな能力が著しいスピードで育まれる重要な時期で、この時期での親子の会話は、子どもの人格形成に大きく関与し、親子間の信頼関係を築くばかりでなく、会話により新しい語彙や表現を学び、自分の考えを伝える方法を身につけ、子どものコミュニケーション能力を向上させます。
子どもとの会話力を高めるポイントは、子どもとの会話を楽しむことです。子どもは敏感で、親がきちんと聞いていてくれているか、いい加減かは感じ取ります。
子どもが話し終えた後、「ふ~ん」で終わらせるのではなく、相づちを打ったり、うなずきながら、「そのあとはどうなったの?」「そのときどんな気持ちだったの?」など、話を膨らませることが大事です。
考えているときや思い出そうとしている時は、急かさず、待ってあげます。そして、話してくれたことに「嬉しかったね」「悔しかったね。でも、頑張ったね」と喜怒哀楽を共有し、寄り添い共感します。共感してもらえる子どもは、この人には理解してもらえる、本当の気持ちを伝えても大丈夫と安心し、不満をためない、嘘をつかない子どもに育ち、情緒も安定します。
最後に、子どもが話してくれたことや勇気を持って伝えてくれたことを褒めてあげる、認めてあげることです。「えらい」「すごい」と褒めることも大切ですが、具体的にどのような点が良かったのか、すごかったのか、「~してくれたから嬉しかったよ」と子どもの言動を認めてあげることで、親へ話すことに大きな喜びを感じるようにもなります。
子どもとの会話を楽しみながら、子どもが日々、成長していることを実感できたらいいですね。