目を大切に

 「日曜日は何をして遊んだ?」と聞くと、「ユーチューブ見てた」と答える子がいます。
 先日、文部科学省が2022年度の「学校保健統計調査」の結果を公表し、視力1.0未満の小中高生の割合が過去最高を更新したというニュースを見ました。子どもたちの視力が低下し続けている実態が危惧され、スマホやタブレット端末の利用時間の増加が要因と考えられるとしています。
 視力の定着は6~7歳とされており、幼児期における視覚の発育発達は非常に重要です。幼児期にスマホやタブレットを長時間使用すると正常な視覚の発育発達が促されず、視力が低いまま定着してしまいます。
 視力が低いまま小学校へ入学すると、黒板の文字が見えにくく、学習についていけなくなることで勉強嫌いになったり、集中力がなくなりイライラして粗暴な言動をしてしまったりするようになります。
 今は何事もないかもしれませんが、幼児期のスマホやタブレットの使用によって、視力の低下だけの問題ではなく、不眠症や依存症などを発症し、不登校・引きこもりとなり、人生を左右することに繋がりかねません。
 子どもは、眼の疲労や不調をなかなか自覚できないため、保護者の配慮が必要不可欠です。保護者が幼児期の子どもにスマホやタブレットを与えないことが一番ですが、与える場合は、使用時間、使用頻度、内容などをしっかり管理することが大事です。
 パソコンやタブレットの教育機関への導入も進み、子どもはより創造的な教育機会を与えられる一方、これから眼への負担はますます増えていきます。幼児期にしっかりと視覚の発育発達をさせ、確かな視力を持てるようにスマホの使用は気をつけましょう。

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