目は大事!

 近年、子供の視力低下が深刻な問題となっています。文部科学省の学校保健統計によると、裸眼視力1.0未満の子どもの割合が小学校・中学校で過去最多の割合となっています。以前は中学生から高校生の視力低下が主でしたが、今では小学校低学年、さらには就学前の子どもたちの視力低下も珍しくなく、昔に比べて明らかに低年齢化が進んでいます。
 視力の低下は、子どもの日常生活や将来に様々な影響を及ぼします。
単に「見えにくい」という問題だけではなく、子どもの成長全体に関わる重要な問題なのです。
 視力が低下すると、黒板の文字が見えづらくなり、正確な情報を読み取るのに時間がかかるようになり、授業の理解度が下がったり、学習効率が低下します。また、スポーツ活動にも大きな影響を与えます。距離感がつかみづらい、ボールが見えにくいといった問題が生じ、運動能力の発揮を妨げることがあります。さらには、視力が悪いことでストレスを感じたり、自信を失ったりすることがあります。これらが子どもの社会性や心理的発達にも大きく影響を及ぼす可能性があります。
 視力低下の要因のひとつは、スマートフォンやタブレット、携帯ゲームなどの使用(スクリーンタイム)の増加です。子どもの眼球はおよそ18歳までが成長期であり、特に12歳までの眼球の成長が著しい時期です。この大事な時期にスクリーンタイムが増加すると将来に大きく影響することを理解し、私たち大人が適切な環境を整え、子どもたちの目の健康を守っていくことが大切です。
 会話やスキンシップでスクリーンタイムを極力短くしたり、テレビを観るときや本を読む時は、正しい姿勢で目に負担がかからない距離を保てるように教えてあげましょう。

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