今年もあと1ヶ月となりました。朝夕はめっきり肌寒くなり、冬の始まりを感じるようになりました。子どもたちは、半袖、短パン、裸足で元気に走り回っています。
当園では冬場の薄着を推奨していますが、これまでもお話ししているとおり、夏場の汗をかくことと同様に、冬場の薄着も体温調節機能の発達や免疫力の向上に大きく作用し、発育・発達の著しい時期にとても有効です。
江戸時代の儒学者である貝原益軒は「養生訓」の中で、『”小児をそだつるは、三分の飢と寒を存すべし”と古人がいった。その意味は、小児を少し空腹がらせ、少し冷たがらせるほうがいいということである。小児に限らず、おとなもまたこうするがいい。小児において、おいしい食べ物を腹いっぱい食べさせ、厚着をさせて暖め過ぎるのは、大きな禍になる。』としています。
今は生活が豊かになり、衣食住が何不自由なく過ごせる時代です。普通にしていても快適な環境の中で、本来もっている適応能力は低下していきます。特に幼児期は、急激に身体の発育と同時に各器官も発達するため、生活する環境に影響され、この時期に与えすぎず、我慢させすぎずに心身共に成長することが将来、力強く生き抜く大きな力となります。
これからの寒い時期に、気候気温や体調に合わせた薄着で、寒さに強い身体をつくり、春にはたくさんの芽を出し、ぐ~んと成長するようにしましょう。
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