企業にどんな人材を必要としているかというアンケートを実施すると、主体性、コミュニケーション能力、そしてチャレンジャー精神という3つの能力に絞られるそうです。
主体性を育てるには、否定しないことが大事です。何でもかんでも否定してしまうと、結局、自分は何を言っても、何をやっても否定されるんだと思ってしまいます。それと同時に、言っても無駄だと思い、話さなくなることで、コミュニケーション能力も高まりません。また、自分からやろうとする気持ちが薄れ、チャレンジャー精神が培われません。
また、主体性を育てようとして、すぐに否定せずに子どものすることを見守りながら任せるわけですが、任せっぱなしにはしてはいけません。子どもの様子を観察しながら任せつつ、「ダメなもの(こと)はダメ」という大人が判断しなければならない最終ラインが必要になります。
例えば、子どもが夕食の片付けを手伝うと言い出し、お皿を台所の流しまで運ぶ手伝いを始めました。最初の頃は2枚ほど重ねて運んでいましたが、慣れてくるにしたがって、重ねる枚数が多くなっていきます。重ねすぎると運んでいるときにバランスを崩し、皿を落としてしまい、割れて皿でけがをしてしまう恐れがあります。どこかのタイミングで、手伝ってくれることは嬉しいし、片付けを自分でしようとする気持ちは大切だと伝えつつ、けがをするのは本人が痛い思いをするし、みんなが悲しむということを教えることが大切になります。ここがダメなものはダメという最終ラインということになります。
子どもの主体性を育てるために、否定せずに見守りながら、しっかりと向き合っていきましょう。