令和6年度のお遊戯会では、子どもたちは練習の成果を十二分に発揮し、成長した姿を見せてくれました。保護者の方々からもたくさんの喜びや感動の感想をいただき、たいへん嬉しく思っています。
子どもたちの吸収力と可能性にはいつも驚かされているわけですが、生まれてまだ6年以内の子どもたちに教えることは簡単ではありません。発表の場がある行事に向けては、それぞれの年齢でできる動きをしっかり把握し、詰め込んで練習させることがないように計画的に取り組んでいます。
細かい動きでは、特に、目線を意識させています。ホール後方の中央出入口上に大きなアンパンマンの顔があるのはご存じかと思いますが、正面を向いているときは、そのアンパンマンを見るようにしています。一点を注視することで気持ちを集中させやすくなります。動きがあるときは手を見る、足を見る、上を見るなどは、はっきりと顔を動かして見るようにすると、動作に迫力が出てきます。
指先や腕もピンと伸ばし、高さや方向を揃えるようにもしています。腕を伸ばすことで動きが大きく見え、同じ高さや方向に揃えることで統一感や一体感が生まれます。
それぞれの年齢の発表をご覧になって、年齢が上がるにつれて、このような点がしっかりできていることを感じた方もいらっしゃると思います。小さい年齢の頃から目線や指先、腕を伸ばすことを伝えて、積み重ねていくことによって、年齢が上がると習慣づいていき、無理なく、少しの練習でできるようになるのです。
普段の保育の場面でも、保育者が話しをするときは目を見るように常に意識させ、少しでもできていたり、やろうとしていることを褒めるとどんどん意識が高まり、身についていきます。いろいろなことを伝え、経験させる日々の積み重ねが自信となり、大舞台でも堂々とできる力になるのだと思います。